Adobe Museの開発終了について考える。

Adobe Museの寿命はあと2年。それ以降は不明。

話題としては遅いのですが、2018年の3月のバージョンをもってAdobe Museの開発が終了しました。Adobeは今後2年間、2020年3月26日までをMuseのサポート期間とし、それ以降はバグの修正もしないと発表しています。
今後2年間で発生するバグには修正のアップデートはあるとしても、それ以降に発生したバグには対応しないということは、例えばサポートが終わった翌日の2020年3月27日にChromeのバージョンアップがあって、それがMuseで作ったサイトに対応していなければOUT、ということになります。
2年後以降はどうなるかわからない、Museはそういうアプリケーションになってしまいました。

なぜAdobe Museは終了したのか

Museの終了の理由を考えてみます。Museはコードの記述を不要とするアプリケーションですが、その仕様故、大規模なサイトを制作するのには向いていません。
Museのデータはサイト上にあるもの全てを含んで1ファイルとするので、その分容量が大きなりやすく、それはアプリケーションの動作に影響します。となると、多くてもサイト全体で10P程度の規模がMuseの限界だと私は捉えています。

それを踏まえて最近のWebの流れとして、モバイルファーストがあります。サイトを閲覧する端末のシェアのトップがスマホとなったため、Webのデザインもスマホ向けのシンプルなデザインを考慮して設計していくことが主流になっています。

では、スマホ向けのシンプルなデザインに対応した小中規模のサイトを作るとなった場合にMuseが選択肢としてベストかと考えると、そうでは無いでしょう。
Adobeの公式リリースではDIYと表現していますが、現在のサイト制作手段はWordpress等のCMSや、Wix等のオンライン上でのWeb作成サービス、ブートストラップ等のフレームワーク。そしてそれらに対応する有料無料のテンプレートがWeb上に大量にあります。
スマホ向けのシンプルなデザインに対応した小中規模サイトを作るなら、Museよりも早くて簡単に作れるツールが幾つもあるのです。

この流れはさらに加速しており、今も新しいサービスが次々と生まれています(Ameba OwndやStudio等)。それらと比べて使いやすいとは言えないMuseが終了してしまうのも、仕方のないことだと思います。

Adobe Museの代わりは

AdobeはMuseに変わる候補として自社サービスのXdとSparkを挙げています。しかしXdはUI/UX開発であってMuseに変わるものではないですし、Sparkはまだプロトタイプの様な仕様なので、商用としては使えません。
他候補としては色々ありますが、今はクライアント自らがサイトを更新していく価値観が浸透しつつあるので、そういった意味ではブログベースのCMSでシェアがトップのWordpressが一番適しているのではと思います。

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